スクールの理念

アトリエシムラは、日本人が古来より大切にしてきた自然を想う心や色彩感覚、そこから育まれた文化や思想を次世代へ継承するため、制作活動と並行してスクール運営などの普及活動も積極的に行っています。スクールでは、染織の世界に触れる多様なコースをご用意しています。また、体験だけではなく、染織をめぐる文化や思想を探求する「学びの会」も開催しております。
私たちは、2026年度より学びの場をさらに発展させて、新カリキュラムのもと「アルスシムラコース」を開設いたします。このコースは、半年をかけてじっくりと反物を織るコースです。アルスシムラコースの「アルス」とは、ラテン語で「技術」「芸術」を意味します。染めや織りの手仕事を通して、ものの生命に近づく深い芸術を体験し、文化や思想の講義によって、「色と言葉」を重層的に学びます。手と精神の双方からアプローチすることで、自己理解、そして自然に対する理解を深めることを目指しています。時代が急速に変化する今だからこそ、アトリエシムラは、染織が持つ本質的な価値を伝えたいと思います。
スクールのクレド
- 一
- 一人ひとりの魂のふるさとに出会う場所です。
- 二
- 自然の声に耳を傾けます。
- 三
- 染織を通して物づくりの精神を大切にします。
- 四
- 美に基づく共同体を目指します。
- 五
- 芸術活動を通じて平和を考えます。
*クレドとは「信条」「志」「約束」を意味するラテン語
- 1
- A place where each person can encounter their soul’s true home.
- 2
- We listen closely to the voice of nature.
- 3
- Through dyeing and weaving, we cherish the spirit of making.
- 4
- We strive to build a community grounded in beauty.
- 5
- Through artistic practice, we reflect on peace.
*“Credo” is a Latin word meaning “belief,” “aspiration,” or “promise.”
スクールの3つの柱
スクールでは、3つの柱を大切にカリキュラムを組んでいます。
「自然との対話」 - 植物の生命の色をいただく草木染め
植物から色をいただく体験は、自然への畏敬の念と繊細な感受性を育ててくれます。植物を単なる素材としてではなく、生命ある存在として関わることで、人と自然との調和的な関係を学びます。
「自己との対話」 - 自らの内面を静かに深めていく織り
機に向かう時間は、自分自身の心と静かに向き合うひとときです。内面の心象風景を織り出すことは、自己との対話の積み重ねであり、心の奥にある自分自身を見つけ出す過程でもあります。
「言葉との対話」 - 芸術と思想を巡る学び
一人では気づけなかった考えや視点に出会うことで、学びの喜びを感じると同時に、他者の意見に耳を傾けることで、共感する力も育まれます。言葉を通してより広く、深い視野を持つことを目指します。
“Dialogue with Nature” — Plant-based dyeing: receiving the living colors of plants
Experiencing color drawn from plants nurtures reverence for nature and a sensitive awareness. By engaging with plants not merely as materials but as living beings, we learn a harmonious relationship between people and the natural world.
“Dialogue with the Self” — Weaving that quietly deepens one’s inner life
Time at the loom is a moment to gently face one’s own heart in stillness. Weaving one’s inner landscape is an accumulation of dialogue with the self—and a process of discovering who one is, deep within.
“Dialogue with Words” — Learning through art and thought
Encountering ideas and perspectives we could not have found alone brings the joy of learning; and by listening to others, we also cultivate the capacity for empathy. Through words, we aim to develop a broader and deeper outlook.
ご挨拶
志村昌司 Shoji Shimura

スクールによせて
志村ふくみ Fukumi Shimura
私達は染織の仕事をとおしてさまざまなことを学びます。植物(色)、動物(糸)、鉱物(媒染)は、単に素材としてだけではなく、生命あるものを提供してくれます。それに対して私達は知性や感性を使って物創りをします。そうして精神こめてつくられたものが美しくなる道程を学ぶのです。その道から外れれば美は訪れないのです。

志村洋子 Yoko Shimura
染織はその殆どが糸との関わりで成り立っています。色を染め、整経し、機に掛けるまでのあいだ、糸を絞り、括り、伸ばし、巻きつけ、最後に織ります。その間幾度となく糸はもつれたり、切れたりしますが根気よく直していくと、一筋の道が見えてきて、辿るべき方向がわかります。糸が裂になるまでの行程はどこか人の生き方と似ています。糸を手にする喜びと苦心を一緒に体験していただけたら幸いです。

提供:美しいキモノ
(ハースト婦人画報社)

コース紹介
光と風と色との出会い
-草木染めの半日コース
季節ごとの植物の色を、紬糸や絹ストールに染める半日のワークショップです。草木染めが初めての方もお気軽にご参加いただけます。紬糸染めを選ばれた方は、他のコースでその糸を織り入れることもできます。
糸の音色を奏でる
-草木染めと機織りの1日コース
午前中に紬糸を染め、午後は機織りを体験できる1日のワークショップです。その日に染めた色はもちろん、こちらでご用意する豊富な草木染めの色も織り入れてお楽しみいただけます。機織りが初めての方にもおすすめです。
草木の色をまとう
-ストールを織る2日間コース
縞や面などでアクセントをつけた、色のついた経糸を使い、ストールを織るコースです。2日間かけてじっくり織りをお楽しみいただいた後、端糸をフリンジに仕上げ、オリジナルのストールを制作します。
わたしの帯を織る
-2ヶ月で帯を織るコース
2ヶ月の間に12日間通っていただき、帯にできる長さの裂を織るコースです。初回は白い経糸で、受講が2回目以上の方は色のついた経糸で織ることができます。お着物がお好きな方におすすめです。
アルスシムラ
-半年で着物を織るコース
6ヶ月のうち最大40日通っていただき、季節の植物で染め、着物(反物)を制作するコースです。染めや織りの手仕事を通して、ものの生命に近づく深い芸術を体験し、文化や思想の講義によって、「色と言葉」を重層的に学びます。
(京都)季節の植物と名水で染める草木染め
-草木染めの半日コース
会場となる、京都・四条堀川の老舗京菓子司 「 亀屋良長 」 本店から湧き出る 「 醒ヶ井水 」 で季節の植物を染める草木染めワークショップです。会の終わりには亀屋良長の季節の上生菓子とアトリエシムラの季節のブレンド茶をお召し上がりいただきます。
学びの会
学びの会
-共に学び、考え、感じる
アトリエシムラは、日本人が古来より感じてきた自然を想う心や色彩感覚、そこから育まれた文化を大切にしています。オンラインゼミでは、一つのテーマを一年間を通して学びます。