【企画展 「アトリエシムラの桜」】色と言葉のおたより2026年第5号

企画展 「アトリエシムラの桜」

春と言えば、やはり桜です。私たちにとって桜は草木染めの原点であり、大岡信さんの『言葉の力』を通じて、染織家・志村ふくみの桜染めの話は広く知られることとなりました。
時代を遡ると、桜を愛でる心は平安時代の和歌にも数多く見られます。例えば、在原業平の和歌と、その返歌とされる歌。これらは日本人の桜に対する美意識の二面性を見事に言い表しています。

世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし (在原業平 / 『古今和歌集』)

 もしもこの世の中に、桜というものが全くなかったとしたら、春を過ごす人の心はどんなにのどかで落ち着いていることだろう。(桜があるばかりに、いつ咲くか、いつ散るかと気になって心が落ち着かないのだ)

散ればこそ いとど桜は めでたけれ 憂(う)き世になにか 久しかるべき (詠み人知らず / 返歌)

(いやいや、いつまでも咲かずに)散ってしまうからこそ、いっそう桜は素晴らしいのですよ。この辛い世の中で、永遠に変わらないものなどあるでしょうか。(散る姿にこそ感動があるのです)

桜を名残惜しいと思う気持ちと、散るからこそ美しいと愛でる気持ち。その二面性が、桜を特別な存在にしているのだと思います。 私たちも、桜の美しさの永遠性と無常観を桜の色に込めています。ぜひご高覧いただけましたら幸いです。

アトリエシムラ代表 志村昌司

日時 3月6日(金)〜4月14日(火)12:00〜17:30 水曜・木曜定休会場 アトリエシムラ Gallery&School 東京・世田谷
   東京都世田谷区祖師谷6-17-7 

展示販売内容 桜の新作絵羽着物、反物、桜の帯揚げ・帯締め、ストール、裂小物など

お問い合わせ tel: 03-6411-1215 mail: gallery@ateliershimura.co.jp

 

詳細はこちら

 

◼︎関連トークイベント

「桜」をテーマにしたトークイベントを開催予定です。
詳細は、後日アトリエシムラHPでお知らせいたします。

◼︎関連ワークショップ

期間中、桜染めや桜で染めた糸を使った機織りのワークショップをご用意しております。
桜は、花が咲く直前の枝や幹を焚き出すと、桜餅のような甘い香りと共に、優しく品のある柔らかな色がいただけます。花の便りが待ち遠しい季節、桜の色と香りに包まれながら全身で春の染めをお楽しみください。

※4・5月にも桜染めと機織りのワークショップを開催予定です。

光と風と色との出会い-桜染めの半日コース

糸の音色を奏でる-桜染めと機織りの1日コース

4・5月の桜染めと機織りのワークショップ

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