
「春の苑 紅にほふ桃の花」――春の庭に、紅に照り輝く桃の花。万葉集にうたわれた「にほふ」とは、香りではなく、色が美しく照り映えるさまをあらわす言葉でした。いにしえの人びとは、花の色に、暁の空に、いのちの放つ光を見ていたのです。
アトリエシムラは、染織家志村ふくみの芸術精神を継承するブランドとして2016年11月に誕生し、おかげさまで、このたび10周年を迎えます。「植物の生命の色をいただく」という考えを大切に、今日まで歩みを重ねてまいりました。
本展の主題は、一日のうちにうつろう光。闇がほどけ、世界が静かに目覚める「夜明け」。いく色もの光がとけあい、昼と夜のあわいに揺らぐ「夕暮れ」。深い闇のなかに、やわらかな光がひらく「月光」。三つの刻のにほひを草木染めの絹糸に写し、手織の紬に織り上げた新作三点がお目見えいたします。
糸に宿った植物のいのちが、色となってにほひたつ。世田谷のギャラリーへ、どうぞお運びください。
▪️開催概要
日時 10月30日(金)〜12月22日(火)12:00〜17:30 水曜・木曜定休 ※祝日は営業
会場 アトリエシムラ Gallery&School 東京・世田谷
東京都世田谷区祖師谷6-17-7
展示販売内容 新作着物3点、草木染めブローチなど
アトリエシムラ代表・志村昌司在廊日 10月31日(土)、11月1日(日)
お問い合わせ Tel: 03-6411-1215 Email: gallery@ateliershimura.co.jp

▪️10周年記念講演会
「布のちから」
講師:田中優子(法政大学名誉教授、江戸文化研究者)
聞き手 志村昌司(アトリエシムラ代表)
アトリエシムラ設立10周年を記念し、江戸文化研究者・田中優子先生をお迎えして、講演会「布のちから」を開催いたします。詳細とお申し込みは以下の講演会ページをご覧ください。