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  • 【藍】

    あい:日本では古くから藍を染料として大切に使ってきました。藍葉を発酵させた「すくも」を用いて藍建てします。藍甕の中の染液は毎月表情を変え、月の満ち欠けに沿って染める色は、月齢によって変化していきます。

  • 【茜】

    あかね:茜は古くから日本でも染料として用いられてきました。茜の根は薄い赤系統の色をしており、その根をたくさん使って染めます。染め上がった糸は、空をほのかに染めてゆく夕焼けや、燃える夕日のような色となります。

  • 【一位】

    いちい:初秋に橙赤色の実を付ける常緑針葉樹です。枝葉を炊き出した染液で、赤みのある鼠色や薄茶色、赤銅色に染まります。貴族が用いる笏(しゃく)の材料だったことから、位階「正一位(しょういちい)」に因んで名付けられました。

  • 【梅】

    うめ:早春、白・紅・薄紅色の花が咲き香ります。初夏になると実がなり黄色く熟します。梅の実は、梅干しや生薬として用いられ、花は観賞用として親しまれてきました。枝葉を炊いた染液で染めると、淡桃色や赤みがかった鼠色になります。

  • 【烏野豌豆】

    からすのえんどう:マメ科の野草で、秋に発芽し、春に小さなかわいらしい花を咲かせます。春先に道端や野原などで採集して染めた色は、春をたっぷりと蓄えたような透き通った淡い緑色になります。正式名称はヤハズエンドウです。

  • 【刈安】

    かりやす:夏から秋にかけて、山の斜面や野原に茂るススキの仲間で「近江刈安」が有名です。炊き出すとお茶のような甘い香りがします。椿灰汁で媒染することにより、青みのある黄色に染まり、藍を染め重ねると鮮やかな緑色となります。

  • 【葛】

    くず:夏になると道端に繁茂するマメ科で蔓(つる)性の植物です。奈良県国栖(くず)の地名に因み名付けられました。根は食用の葛粉、生薬の葛根(かっこん)として用いられます。蔓や葉を炊き出して染めると淡緑色になります。

  • 【臭木】

    くさぎ:林縁、河岸、石垣の隙間に生えることが多く、日陰にも耐える落葉小高木です。秋になると、星のかたちをした赤紫色のガクの中に青い実がなります。その実を集めて炊き出すと、無媒染でも鮮やかな空色に染まります。

  • 【梔子】

    くちなし:年の瀬も押し迫るころ、梔子の実は黄金色に熟します。その実を炊き出して染めると初々しい黄色になります。栗きんとんやたくあんなど食品に色をつける目的としても広く使用されています。媒染を必要としない染料です。

  • 【栗】

    くり:イガに包まれた栗の実は甘く、お菓子などの材料になり、秋の味覚として親しまれています。イガや枝葉を炊き出した染液は、栗の実の皮のような艶のある焦げ茶色で、染めた糸はあたたかみのある茶色や明るい薄茶色になります。

  • 【桜】

    さくら:桜は日本の春を代表する樹木で、万葉時代から鑑賞されてきました。幹や枝をじっくり炊き出した香り高い染液で染めると、桜の花びらのようなほのかな色となります。媒染によっては温かみのある鼠色にもなります。

  • 【百日紅】

    さるすべり:樹皮が滑らかなのでこの名前になりました。長期間鮮やかな紅色や白色の花が咲くことから、百日紅という漢字があてられています。枝葉を炊き出した染液はとろみのある茶色で、糸を染めると茶色味を帯びた灰色になります。

  • 【紫根】

    しこん:ムラサキという多年草の根は暗紫色をしており、その根をお湯の中に入れて揉みだした染液で染めます。椿の灰汁で媒染すると、高貴で艶やかな紫色になります。古代から染料や生薬として用いられてきた、稀少な植物です。

  • 【白樫】

    しらかし:江戸時代より日本では「四十八茶百鼠」と言われるように、様々な鼠色が親しまれてきました。染めあがりは澄んだ鼠色となります。どの染料とも相性が良く、他の色をきりっと際立たせてくれる名脇役でもあります。

  • 【蘇芳】

    すおう:インド、マレー諸島原産の樹木で、染料としては幹の芯を使います。正倉院にも蘇芳染めの献物箱が保存されています。媒染前は茶味がかった朱色ですが、媒染後は真紅、赤紫、濃い葡萄色など鮮烈な赤系統の色に変化します。

  • 【冬青】

    そよご:初夏に白い花が咲き、秋に小さな赤い実がなります。冬でも葉には光沢があり青々しく、濃緑色をしています。風にそよぎ、葉と葉が擦れあう音からこの名前になりました。枝葉を炊き出し、赤みのある薄茶色や茶色が染まります。

  • 【玉葱】

    たまねぎ:料理に使われる部位ではなく、パリパリした薄皮を鍋に入れて炊き出して染めます。茶、黄、金茶、赤茶、焦茶、カーキと、媒染によって数限りない色に染められます。身近で欠かせない染料です。藍色との色合わせは絶妙です。

  • 【団栗】

    どんぐり:どんぐりとはコナラ、ミズナラ、クヌギなどの果実の総称ですが、染色では主にクヌギを使います。秋の山道で沢山のどんぐりを拾い集めて染めた色は、秋を感じさせる温かみのある薄茶色や鼠色となります。

  • 【枇杷】

    びわ:濃い緑色をした枇杷の葉は、長い楕円形で裏に産毛があることが特徴です。冬に白い花を咲かせ、翌年の初夏になると楽器の琵琶に似た形の果実がなります。枝葉を炊き出した液で染めると、黄みのある淡桃色や鼠色になります。

  • 【紅花】

    べにばな:初夏に咲く花の色は、黄色から赤色に変化します。花びらは、薄紅色から鮮やかな紅色まで染まる染料として、古くから大切にされてきました。染料のほかにも、生薬、化粧品、食品の着色料、油として幅広く利用されています。

  • 【夜叉五倍子】

    やしゃぶし:陽当たりの良い土地を好む夜叉五倍子の実は、見た目以上にずっしりと重みがあります。その実を煮出した染液は、まるで黒糖のような深みのある黒茶色となり、染めあがった色も、こっくりとした深い色合いとなります。

  • 【蓬】

    よもぎ:生薬やよもぎ餅など食用として親しまれてきた多年草です。若い葉を摘んで炊き出し、その日のうちに染めます。春の生命力あふれる苦味のある香りに包まれながら染めた糸は、深みのある淡い緑色となります。